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1111四条金吾殿御書

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 四条金吾殿御書 文永八年七月 五十歳御作  雪のごとく白く候白米一斗・古酒のごとく候油一筒・御布施一貫文、態使者を以て盆料送り給い候、殊に御文の趣有難くあはれに覚え候。  抑盂蘭盆と申すは源目連尊者の母青提女と申す人慳貪の業によりて五百生・餓鬼道にをち給いて候を目連救ひしより事起りて候、然りと

1112四条金吾殿御書

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て我一人ばかり供養をうくる人もあり是は狗犬の僧と涅槃経に見えたり、是は未来には牛頭と云う鬼となるべし、又人にしらせて供養をうくるとも欲心に住して人に施す事なき人もあり・是は未来には馬頭と云う鬼となり候、又在家の人人も我が父母・地獄・餓鬼・畜生におちて苦患をうくるをば・とぶらはずして我は衣服飲食にあき

1113四条金吾殿御消息

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 四条金吾殿御消息  度度の御音信申しつくしがたく候、さても・さても去る十二日の難のとき貴辺たつのくちまで・つれさせ給い、しかのみならず腹を切らんと仰せられし事こそ不思議とも申すばかりなけれ、日蓮過去に妻子・所領・眷属等の故に身命を捨てし所いくそばくか・ありけむ、或は山にすて海にすて或は河或はい

1114四条金吾殿御消息

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承り候、三光天子の中に月天子は光物とあらはれ竜口の頸をたすけ、明星天子は四五日已前に下りて日蓮に見参し給ふ、いま日天子ばかりのこり給ふ定めて守護あるべきかとたのもしたのもし、法師品に云く「則遣変化人為之作衛護」疑あるべからず、安楽行品に云く「刀杖不加」普門品に云く「刀尋段段壊」此等の経文よも虚事にて

1115同生同名御書

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やかれて江南と申せし処へ流されて候いしか、今の世の禅宗と申す道士の法門のやうなる悪法を御信用ある世に生れて、日蓮が大難に値うことは法道に似たり、おのおの・わずかの御身と生れて鎌倉にゐながら人目をも・はばからず命をも・おしまず法華経を御信用ある事ただ事とも・おぼえず、但おしはかるに濁水に玉を入れぬれば

1116四条金吾殿御返事

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 四条金吾殿御返事 文永九年五月 五十一歳御作  日蓮が諸難について御とぶらひ今に・はじめざる志ありがたく候、法華経の行者として・かかる大難にあひ候は・くやしくおもひ候はず、いかほど生をうけ死にあひ候とも是ほどの果報の生死は候はじ、又三悪・四趣にこそ候いつらめ、今は生死切断し仏果をうべき身となれ

1117四条金吾殿御返事

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諸法をば多宝に約し実相をば釈迦に約す、是れ又境智の二法なり多宝は境なり釈迦は智なり、境智而二にして・しかも境智不二の内証なり、此等はゆゆしき大事の法門なり煩悩即菩提・生死即涅槃と云うもこれなり、まさしく男女交会のとき南無妙法蓮華経と・となふるところを煩悩即菩提・生死即涅槃と云うなり、生死の当体不生不

1118四条金吾殿御返事

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を・とをし給へ・火をきるに・やすみぬれば火をえず、強盛の大信力をいだして法華宗の四条金吾・四条金吾と鎌倉中の上下万人乃至日本国の一切衆生の口にうたはれ給へ、あしき名さへ流す況やよき名をや何に況や法華経ゆへの名をや、女房にも此の由を云ひふくめて日月・両眼・さうのつばさと調ひ給へ、日月あらば冥途あるべき

1119四条金吾殿御返事

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の大王の戒力つき期来つて国土のほろぶる事もあり、又逆罪多くにかさまれば隣国に破らるる事もあり、善悪に付て国は必ず王に随うものなるべし。  世間此くの如し仏法も又然なり、仏陀すでに仏法を王法に付し給うしかればたとひ聖人・賢人なる智者なれども王にしたがはざれば仏法流布せず、或は後には流布すれども始めには

1120四条金吾殿御返事

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かるに当世・日本国第一の科是なり、勝を以て劣と思い劣を以て勝と思うの故に大蒙古国を調伏する時・還つて襲われんと欲す是なり。  華厳宗と申すは法蔵法師が所立の宗なり、則天皇后の御帰依ありしによりて諸宗・肩をならべがたかりき、しかれば王の威勢によりて宗の勝劣はありけり法に依つて勝劣なきやうなり。  たと

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日蓮大聖人御書

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