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1171崇峻天皇御書

1,171ページ

以ての故に妄心即滅して法身顕現す」弥勒菩薩の瑜伽論には見えたり、かくれたる事のあらはれたる徳となり候なり、されば御内の人人には天魔ついて前より此の事を知りて殿の此の法門を供養するをささえんがために今度の大妄語をば造り出だしたりしを御信心深ければ十羅刹たすけ奉らんがために此の病はをこれるか、上は我がか

1172崇峻天皇御書

1,172ページ

 返す返す御心への上なれども末代のありさまを仏の説かせ給いて候には濁世には聖人も居しがたし大火の中の石の如し、且くは・こらふるやうなれども終には・やけくだけて灰となる、賢人も五常は口に説きて身には振舞いがたしと見へて候ぞ、かうの座をば去れと申すぞかし、そこばくの人の殿を造り落さんとしつるにをとされず

1173崇峻天皇御書

1,173ページ

日蓮にきかせ給へさるならば強盛に天に申すべし、又殿の故・御父・御母の御事も左衛門の尉があまりに歎き候ぞと天にも申し入れて候なり、定めて釈迦仏の御前に子細候らん。  返す返す今に忘れぬ事は頸切れんとせし時殿はともして馬の口に付きて・なきかなしみ給いしをば・いかなる世にか忘れなん、設い殿の罪ふかくして地

1174崇峻天皇御書

1,174ページ

る、汝は聖智の者と聞く朕を相してまいらせよと云云、太子三度まで辞退申させ給いしかども頻の勅宣なれば止みがたくして敬いて相しまいらせ給う、君は人に殺され給うべき相ましますと、王の御気色かはらせ給いて・なにと云う証拠を以て此の事を信ずべき、太子申させ給はく御眼に赤き筋とをりて候人にあだまるる相なり、皇帝

1175四条金吾御書

1,175ページ

 四条金吾御書 建治四年一月 五十七歳御作  鷹取のたけ・身延のたけ・なないたがれのたけ・いいだにと申し、木のもと・かやのね・いわの上・土の上いかにたづね候へども・をひて候ところなし、されば海にあらざれば・わかめなし・山にあらざれば・くさびらなし、法華経にあらざれば仏になる道なかりけるか・これは

1176四条金吾御書

1,176ページ

からを・をしみてあわてて火をけすところへ・づつとよるべからず、まして走り出る事なかれ、出仕より主の御ともして御かへりの時はみかどより馬より・をりて、いとまの・さしあうよし・ばうくわんに申して・いそぎかへるべし、上のををせなりとも・よに入りて御ともして御所に・ひさしかるべからず、かへらむには第一・心に

1177四条金吾御書

1,177ページ

やけ候いぬ、これ只事にはあらず謗法の真言師等を御師とたのませ給う上かれら法華経をあだみ候ゆへに天のせめ法華経・十羅刹の御いさめあるなり、かへりて大ざんげあるならば・たすかるへんも・あらんずらん、いたう天の此の国ををしませ給うゆへに大なる御いさめあるか、すでに他国が此の国をうちまきて国主・国民を失はん

1178陰徳陽報御書

1,178ページ

 陰徳陽報御書  いよいよかない候べし、いかにわるくとも・きかぬやうにてをはすべし、此の事をみ候に申すやうに・だに・ふれまわせ給うならば・なをも所領も・かさなり人のをぼへも・いできたり候べしと・をぼへ候、さきざき申し候いしやうに陰徳あれば陽報ありと申して、皆人は主にうたへ主もいかんぞをぼせしかど

1179中務左衛門尉殿御返事

1,179ページ

四千の心の病をば小乗の三蔵・倶舎・成実・律宗の仏此れを治す大乗の華厳・般若・大日経等の経経をそしりて起る三毒八万の病をば小乗をもつて此れを治すればかへりては増長すれども平愈全くなし、大乗をもつて此れを治すべし、又諸大乗経の行者の法華経を背きて起る三毒・八万の病をば華厳・般若・大日経・真言・三論等をも

1180四条金吾殿御返事

1,180ページ

 四条金吾殿御返事 弘安元年九月 五十七歳御作  銭一貫文給いて頼基がまいらせ候とて法華経の御宝前に申し上げて候、定めて遠くは教主釈尊・並に多宝・十方の諸仏・近くは日月の宮殿にわたらせ給うも御照覧候ぬらん、さては人のよに・すぐれんとするをば賢人・聖人と・をぼしき人人も皆そねみ・ねたむ事に候、いわ

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日蓮大聖人御書

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