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841御講聞書

841ページ

此の経文の意は、法華経は人天・二乗・菩薩・仏の眼目なり、此の眼目を弘むるは日蓮一人なり、此の眼には五眼あり、所謂肉眼・天眼・慧眼・法眼・仏眼なり、此の眼をくじりて別に眼を入れたる人あり、所謂弘法大師是なり、法華経の一念三千・即身成仏・諸仏の開眼を止めて、真言経にありと云えり、是れ豈法華経の眼を抽れる

842御講聞書

842ページ

女人と妙と釈尊との三全く不同無きなり、妙楽大師の云く妙即三千・三千即法云云、提婆品に云く有一宝珠価直三千大千世界是なり云云。 一置不呵責の文の事 仰に云く此の経文に於ては日蓮等の類のおそるべき文字一字之れ有り、若し此の文字を恐れざれば縦い当座は事なしとも未来無間の業たるべし、然らば無間地獄へ引き入る

843御講聞書

843ページ

於ては三五の下種の法門なり、若し善友に値う時んば失う所の本心を忽に見得するなり、所謂迦葉・舎利弗等是なり、善友とは釈迦如来・悪友とは第六天の魔王・外道・婆羅門是なり、所詮末法に入つて本心とは日蓮弘通の南無妙法蓮華経是なり、悪友とは法然・弘法・慈覚・智証等是なり、若し此の題目の本心を失せんに於ては又三

844御講聞書

844ページ

大事の法門是なり、法華経の一代説教に勝れたるは此の故なり、一念三千とは是なり、法華経第三に云く魔及魔民皆護仏法云云。 一法華経極理の事 仰に云く迹門には二乗作仏・本門には久遠実成此をさして極理と云うなり、但し是も未だ極理にたらず、迹門にして極理の文は諸仏智慧甚深無量の文是れなり、其の故は此の文を受け

845御講聞書

845ページ

一我等衆生の成仏は打かためたる成仏と云う証文の事 仰に云く経に云く無上宝聚不求自得の文是なり、我等凡夫即極とはたと打かためたる成仏なり所謂不求自得する所の南無妙法蓮華経なればなり云云。 一爾前法華の能くらべの事 仰に云く爾前の経にして十悪・五逆等の成仏の能なし、今法華経に十界皆成・分明なり、爾前の経

846御講聞書

846ページ

後応受持斯経是人於仏道決定無有疑と云云、此の経文は法華経の序品より始て四弘誓願の法門を説き終りてさて上行菩薩に妙法蓮華経を付属し給う時・妙法の五字に四弘誓願を結びて結句に説かせ給えり滅後とは末法の始の五百年なり、衆生無辺誓願度と云うは是人の人の字なり、誓願は地涌の本化の上行菩薩の誓願に入らんと此れ即

847御講聞書

847ページ

成仏する所を泯すと云うには非ざるなり、今末法に入つて法華経の行者は四弘能所感応の即身成仏の四弘なり云云。 御講聞書 終

848四十九院申状

848ページ

 四十九院申状  駿河の国蒲原の庄・四十九院の供僧等謹んで申す。  寺務・二位律師厳誉の為に日興並に日持・承賢・賢秀等・所学の法華宗を以て外道大邪教と称し往古の住坊並に田畠を奪い取り寺内を追い出さしむる謂れ無き子細の事。  右釈迦一代教の中には天台を以て宗匠と為す、如来五十年の間は法華を以て真実

849四十九院申状

849ページ

の邪正を糺さず僧侶の賢愚を撰ばざる故なり、夫れ仏法は王法の崇尊に依つて威を増し王法は仏法の擁護に依つて長久す、正法を学ぶの僧を以て外道と称せらるるの条・理豈然る可けんや外道か外道に非ざるか早く厳誉律師と召し合わせられ真偽を糺されんと欲す。  且去る文応年中・師匠日蓮聖人・仏法の廃れたるを見・未来の災

850滝泉寺申状

850ページ

 当寺院主代・平左近入道行智・条条の自科を塞ぎ遮らんが為に不実の濫訴を致す謂れ無き事。  訴状に云く日秀・日弁・日蓮房の弟子と号し法華経より外の余経或は真言の行人は皆以て今世後世叶う可からざるの由・之を申す云云取意。  此の条は日弁等の本師日蓮聖人・去る正嘉以来の大仏星大地動等を観見し一切経を勘えて

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日蓮大聖人御書

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