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871本因妙抄
871ページ
「雖脱在現・具騰本種」云云次に体の四重とは一に三諦隔歴の体・爾前権教なり、二に理性円融の体・迹門十四品なり、三に三千本有の体・本門十四品なり、四に自性不思議の体・我が内証の寿量品・事行の一念三千なり、次に宗の四重とは一に因果異性の宗・方便権教なり、二に因果同性の宗・是れ迹門なり、三に因果並常の宗・即
872本因妙抄
872ページ
玄文畢る。 文句の七面の决とは、一に依名の一面・其の義上の如し、二に感応の一面・三時弘経に亘る可し、爾前迹門の正像二千年弘経の感応より本門末法弘通の感応は真実真実勝るなり、三に四教の一面・四に五時の一面・五に本迹の一面・六に体用の一面・七に入己心の一面・悉く皆其の心前に同じ、智威大師の伝には玄義文句
873本因妙抄
873ページ
独朗と曰うと云つて理位観行に趣かしめ利益を為し末法の時を待つ者なり、故に天台云く「但当時大利益を獲るのみに非ず後五百歳遠く妙道に霑う」と云云、天台・章安・妙楽・伝教等の大聖は内証は本迹勝劣・外用は本迹一致なり、其の故は教相も観心も相似観行解了の人師・時機亦像法なり、付属は即妄授余人・御身も亦迹化の衆
874本因妙抄
874ページ
唯在世八箇年の儀式を移して滅後・末法の行儀と為す、然りと雖も仏は熟脱の教主・某は下種の法主なり、彼の一品二半は舎利弗等の為には観心たり、我等・凡夫の為には教相たり、理即・短妄の凡夫の為の観心は余行に渡らざる南無妙法蓮華経是なり、是くの如く深義を知らざる僻人・出来して予が立義は教相辺外と思う可き者なり
875本因妙抄
875ページ
摩訶止観七面口决とは依名判義・附文元意・寂照一相・教行証・六九二識・絶諸思慮・出離生死の一面已上、一切諸法・従本已来・不生不滅・性相凝然・釈迦閉口・身子絶言云云、是は迹門天台・止観の内証なり、本門日蓮の止観は釈迦は口を開き文殊は言語す迹門不思議・不可説・本門不思議可説の証拠の釈是なり、亦三大部に於て
876本因妙抄
876ページ
直に唱う。 此れ等の深意は迹化の衆・普賢・文殊・観音・薬王等の大菩薩にも付属せざる所の大事なれば知らざる所の秘法なり況や凡師に於てをや。 若し末法に於て本迹一致と修行し所化等に教ゆる者ならば我が身も五逆罪を造らずして無間に堕ち其れに随従せんともがらも阿鼻に沈まん事疑無き者なり、此の書一見の人人は理普
877本因妙抄
877ページ
に舌を振い耳を塞ぐ、其の時方人一人も無く唯我日蓮と与我日興計りなり。 問うて云く寿量品・文底の大事と云う秘法如何、答えて云く唯密の正法なり秘す可し秘す可し一代応仏のいきをひかえたる方は理の上の法相なれば一部共に理の一念三千迹の上の本門寿量ぞと得意せしむる事を脱益の文の上と申すなり、文の底とは久遠実成
878産湯相承事
878ページ
産湯相承事 日興之を記す 御名乗りの事、始めは是生・実名は蓮長と申し奉る・後には日蓮と御名乗り有る御事は悲母梅菊女童女の御名なり平の畠山殿の一類にて御座す云云法号妙蓮禅尼の御物語り御座す事には、我に不思議の御夢想あり、清澄寺に通夜申したりし時汝が志真に神妙なり一閻浮提第一の宝を与えんと思うな
879産湯相承事
879ページ
の草木花発らき菓成る。 男女座を並べて有れども煩悩無く淤泥の中より出れども塵泥に染まず、譬えば蓮華の泥より出でて泥に染まざるが如し、人天・竜畜・共に白き蓮を各手に捧げて日に向つて今此三界・皆是我有・其中衆生・悉是吾子・唯我一人・能為救護と唱え奉ると見て驚けば則聖人出生し給えり、毎自作是念・以何令衆
880産湯相承事
880ページ
なり其中衆生悉是吾子父母の義なり而今此処多諸患難国土草木唯我一人能為救護師匠の義なり」と云えり、三世常恒に日蓮は今此三界の主なり、日蓮は大恩以希有事・憐愍教化利益・我等無量億劫誰能報者なるべし。 若し日蓮が現在の弟子並びに未来の弟子等の中に日文字を名乗の上の字に置かずんば自然の法罰を蒙ると知るべし
日蓮大聖人御書
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本因妙抄 871ページ
「雖脱在現・具騰本種」云云次に体の四重とは一に三諦隔歴の体・爾前権教なり、二に理
本因妙抄 872ページ
玄文畢る。 文句の七面の决とは、一に依名の一面・其の義上の如し、二に感応の一面・
本因妙抄 873ページ
独朗と曰うと云つて理位観行に趣かしめ利益を為し末法の時を待つ者なり、故に天台云く
本因妙抄 874ページ
唯在世八箇年の儀式を移して滅後・末法の行儀と為す、然りと雖も仏は熟脱の教主・某は
本因妙抄 875ページ
摩訶止観七面口决とは依名判義・附文元意・寂照一相・教行証・六九二識・絶諸思慮・出
本因妙抄 876ページ
直に唱う。 此れ等の深意は迹化の衆・普賢・文殊・観音・薬王等の大菩薩にも付属せざ
本因妙抄 877ページ
に舌を振い耳を塞ぐ、其の時方人一人も無く唯我日蓮と与我日興計りなり。 問うて云く
産湯相承事 878ページ
産湯相承事 日興之を記す 御名乗りの事、始めは是生・実名は蓮長と申し奉る
産湯相承事 879ページ
の草木花発らき菓成る。 男女座を並べて有れども煩悩無く淤泥の中より出れども塵泥
産湯相承事 880ページ
なり其中衆生悉是吾子父母の義なり而今此処多諸患難国土草木唯我一人能為救護師匠の義
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