御書本文
てねらふものなり、是より後に若やの御旅には御馬をおしましませ給ふべからず、よき馬にのらせ給へ、又供の者ども・せんにあひぬべからんもの又どうまろもちあげぬべからん・御馬にのり給うべし、摩訶止観第八に云く弘決第八に云く「必ず心の固きに仮つて神の守り則ち強し」云云、神の護ると申すも人の心つよきによるとみえて候、法華経はよきつるぎなれども・つかう人によりて物をきり候か。
されば末法に此の経を・ひろめん人人・舎利弗と迦葉と観音と妙音と文殊と薬王と此等程の人やは候べき、二乗は見思を断じて六道を出でて候・菩薩は四十一品の無明を断じて十四夜の月の如し、然れども此等の人人には・ゆづり給はずして地涌の菩薩に譲り給へり、されば能く能く心をきたはせ給うにや、李広将軍と申せし・つはものは虎に母を食れて虎に似たる石を射しかば其の矢羽ぶくらまでせめぬ、後に石と見ては立つ事なし、後には石虎将軍と申しき、貴辺も又かくのごとく敵は・ねらふらめども法華経の御信心強盛なれば大難も・かねて消え候か、是につけても能く能く御信心あるべし、委く紙には尽しがたし、恐恐謹言。
弘安元年戊寅後十月二十二日 日 蓮花押
四条左衛門殿御返事
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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四条金吾殿御返事 | 57 | 身延 |
日蓮大聖人御書
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四条金吾殿御返事 1,186ページ
てねらふものなり、是より後に若やの御旅には御馬をおしましませ給ふべからず、よき馬にのらせ給へ、又供の者ども・せんにあひぬべからんもの又どうまろもちあげぬべからん・御馬にのり給うべし、摩訶止観第八に云く弘決第八に云く「必ず心の固きに仮つて神の守り則ち強し」云云、神の護ると申すも人の心つよきによるとみえて候、法華経はよきつるぎなれども・つかう人によりて物をきり候か。
されば末法に此の経を・ひろめん人人・舎利弗と迦葉と観音と妙音と文殊と薬王と此等程の人やは候べき、二乗は見思を断じて六道を出でて候・菩薩は四十一品の無明を断じて十四夜の月の如し、然れども此等の人人には・ゆづり給はずして地涌の菩薩に譲り給へり、されば能く能く心をきたはせ給うにや、李広将軍と申せし・つはものは虎に母を食れて虎に似たる石を射しかば其の矢羽ぶくらまでせめぬ、後に石と見ては立つ事なし、後には石虎将軍と申しき、貴辺も又かくのごとく敵は・ねらふらめども法華経の御信心強盛なれば大難も・かねて消え候か、是につけても能く能く御信心あるべし、委く紙には尽しがたし、恐恐謹言。
弘安元年戊寅後十月二十二日 日 蓮花押
四条左衛門殿御返事
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