御書本文
つるにあらずや、彼の雪山童子の半偈のために身をすて薬王菩薩の臂をやき給いしは彼は聖人なり火に水を入るるがごとし、此れは凡夫なり紙を火に入るるがごとし・此れをもつて案ずるに聖霊は此の功徳あり、大月輪の中か大日輪の中か天鏡をもつて妻子の身を浮べて十二時に御らんあるらん、設い妻子は凡夫なれば此れをみずきかず、譬へば耳しゐたる者の雷の声をきかず目つぶれたる者の日輪を見ざるがごとし、御疑あるべからず定めて御まほりとならせ給うらん・其の上さこそ御わたりあるらめ。
力あらばとひまひらせんと・をもうところに衣を一つ給ぶでう存外の次第なり、法華経はいみじき御経にてをはすれば・もし今生にいきある身ともなり候いなば尼ごぜんの生きてをわしませ、もしは草のかげにても御らんあれ、をさなききんだち等をばかへり見たてまつるべし。
さどの国と申しこれと申し下人一人つけられて候は・いつの世にかわすれ候べき、此の恩は・かへりて・つかへたてまつり候べし、南無妙法蓮華経・南無妙法蓮華経・恐恐謹言。
五月 日 日 蓮 花押
妙一尼御前
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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妙一尼御前御消息 | 54 | 身延 |
日蓮大聖人御書
検索結果詳細 御書本文
妙一尼御前御消息 1,254ページ
つるにあらずや、彼の雪山童子の半偈のために身をすて薬王菩薩の臂をやき給いしは彼は聖人なり火に水を入るるがごとし、此れは凡夫なり紙を火に入るるがごとし・此れをもつて案ずるに聖霊は此の功徳あり、大月輪の中か大日輪の中か天鏡をもつて妻子の身を浮べて十二時に御らんあるらん、設い妻子は凡夫なれば此れをみずきかず、譬へば耳しゐたる者の雷の声をきかず目つぶれたる者の日輪を見ざるがごとし、御疑あるべからず定めて御まほりとならせ給うらん・其の上さこそ御わたりあるらめ。
力あらばとひまひらせんと・をもうところに衣を一つ給ぶでう存外の次第なり、法華経はいみじき御経にてをはすれば・もし今生にいきある身ともなり候いなば尼ごぜんの生きてをわしませ、もしは草のかげにても御らんあれ、をさなききんだち等をばかへり見たてまつるべし。
さどの国と申しこれと申し下人一人つけられて候は・いつの世にかわすれ候べき、此の恩は・かへりて・つかへたてまつり候べし、南無妙法蓮華経・南無妙法蓮華経・恐恐謹言。
五月 日 日 蓮 花押
妙一尼御前
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