御書本文

富士一跡門徒存知の事
1,607ページ

 一、本門寺を建つ可き在所の事。
 五人一同に云く、彼の天台・伝教は存生に之を用いらるるの間・直に寺塔を立てたもう、所謂大唐の天台山・本朝の比叡山是なり而るに彼の本門寺に於ては先師・何の国・何の所とも之を定め置かれずと。
 爰に日興云く、凡そ勝地を撰んで伽藍を建立するは仏法の通例なり、然れば駿河国・富士山は是れ日本第一の名山なり、最も此の砌に於て本門寺を建立すべき由・奏聞し畢んぬ、仍つて広宣流布の時至り国主此の法門を用いらるるの時は必ず富士山に立てらるべきなり。

 一、王城の事。
 右、王城に於ては殊に勝地を撰ぶ可きなり、就中仏法は王法と本源躰一なり居処随つて相離るべからざるか、仍つて南都七大寺・北京比叡山・先蹤之同じ後代改まらず、然れば駿河の国・富士山は広博の地なり一には扶桑国なり二には四神相応の勝地なり、尤も本門寺と王城と一所なるべき由・且は往古の佳例なり且は日蓮大聖人の本願の所なり。

 一、日興集むる所の証文の事。
 御書の中に引用せらるる・若は経論書釈の文・若は内外典籍伝の文等、或は大綱・随義転用し或は粗意を取つて述用し給えり、之に依つて日興散引の諸文典籍等を集めて次第に証拠を勘校す、其の功未だ終らず且らく集むる所なり。
 一内外論の要文上下二巻開目抄の意に依つて之を撰ぶ。

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タイトル 聖寿 対告衆 述作地
富士一跡門徒存知の事     富士

日蓮大聖人御書

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富士一跡門徒存知の事 1,607ページ

 一、本門寺を建つ可き在所の事。
 五人一同に云く、彼の天台・伝教は存生に之を用いらるるの間・直に寺塔を立てたもう、所謂大唐の天台山・本朝の比叡山是なり而るに彼の本門寺に於ては先師・何の国・何の所とも之を定め置かれずと。
 爰に日興云く、凡そ勝地を撰んで伽藍を建立するは仏法の通例なり、然れば駿河国・富士山は是れ日本第一の名山なり、最も此の砌に於て本門寺を建立すべき由・奏聞し畢んぬ、仍つて広宣流布の時至り国主此の法門を用いらるるの時は必ず富士山に立てらるべきなり。

 一、王城の事。
 右、王城に於ては殊に勝地を撰ぶ可きなり、就中仏法は王法と本源躰一なり居処随つて相離るべからざるか、仍つて南都七大寺・北京比叡山・先蹤之同じ後代改まらず、然れば駿河の国・富士山は広博の地なり一には扶桑国なり二には四神相応の勝地なり、尤も本門寺と王城と一所なるべき由・且は往古の佳例なり且は日蓮大聖人の本願の所なり。

 一、日興集むる所の証文の事。
 御書の中に引用せらるる・若は経論書釈の文・若は内外典籍伝の文等、或は大綱・随義転用し或は粗意を取つて述用し給えり、之に依つて日興散引の諸文典籍等を集めて次第に証拠を勘校す、其の功未だ終らず且らく集むる所なり。
 一内外論の要文上下二巻開目抄の意に依つて之を撰ぶ。


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