御書本文

種種御振舞御書
912ページ

けたりつる事はこれなり、さいわひなるかな法華経のために身をすてん事よ、くさきかうべをはなたれば沙に金をかへ石に珠をあきなへるがごとし、さて平左衛門尉が一の郎従・少輔房と申す者はしりよりて日蓮が懐中せる法華経の第五の巻を取り出しておもてを三度さいなみて・さんざんとうちちらす、又九巻の法華経を兵者ども打ちちらして・あるいは足にふみ・あるいは身にまとひ・あるいはいたじき・たたみ等・家の二三間にちらさぬ所もなし、日蓮・大高声を放ちて申すあらをもしろや平左衛門尉が・ものにくるうを見よ、とのばら但今日本国の柱をたをすと・よばはりしかば上下万人あわてて見えし、日蓮こそ御勘気をかほれば・をくして見ゆべかりしに・さはなくして・これはひがことなりとや・をもひけん、兵者どものいろこそ・へんじて見へしか、十日並びに十二日の間・真言宗の失・禅宗・念仏等・良観が雨ふらさぬ事・つぶさに平左衛門尉に・いゐきかせてありしに或はどつとわらひ或はいかりなんど・せし事どもはしげければ・しるさず、せんずるところは六月十八日より七月四日まで良観が雨のいのりして日蓮に支へられてふらしかね・あせをながし・なんだのみ下して雨ふらざりし上・逆風ひまなくてありし事・三度まで・つかひをつかわして一丈のほりを・こへぬもの十丈・二十丈のほりを・こうべきか、いづみしきぶいろごのみの身にして八斎戒にせいせるうたをよみて雨をふらし、能因法師が破戒の身として・うたをよみて天雨を下らせしに、いかに二百五十戒の人人・百千人あつまりて七日二七日せめさせ給うに雨の下らざる上に大風は吹き候ぞ、これをもつて存ぜさせ給へ各各の往生は叶うまじきぞとせめられて良観がなきし事・人人につきて讒せし事・一一に申せしかば、平左衛門尉等かたうどし・かなへずして・つまりふしし事どもはしげければかかず。
 さては十二日の夜・武蔵守殿のあづかりにて夜半に及び頸を切らんがために鎌倉をいでしに・わかみやこうぢにうちいでて四方に兵のうちつつみて・ありしかども、日蓮云く各各さわがせ給うなべちの事はなし、八幡大菩薩に最後に申すべき事ありとて馬よりさしをりて高声に申すやう、いかに八幡大菩薩はまことの神か和気清丸が

この御書の最初のページ前のページ
タイトル 聖寿 対告衆 述作地
種種御振舞御書 55 光日房  

日蓮大聖人御書

検索結果詳細 御書本文

種種御振舞御書 912ページ

けたりつる事はこれなり、さいわひなるかな法華経のために身をすてん事よ、くさきかうべをはなたれば沙に金をかへ石に珠をあきなへるがごとし、さて平左衛門尉が一の郎従・少輔房と申す者はしりよりて日蓮が懐中せる法華経の第五の巻を取り出しておもてを三度さいなみて・さんざんとうちちらす、又九巻の法華経を兵者ども打ちちらして・あるいは足にふみ・あるいは身にまとひ・あるいはいたじき・たたみ等・家の二三間にちらさぬ所もなし、日蓮・大高声を放ちて申すあらをもしろや平左衛門尉が・ものにくるうを見よ、とのばら但今日本国の柱をたをすと・よばはりしかば上下万人あわてて見えし、日蓮こそ御勘気をかほれば・をくして見ゆべかりしに・さはなくして・これはひがことなりとや・をもひけん、兵者どものいろこそ・へんじて見へしか、十日並びに十二日の間・真言宗の失・禅宗・念仏等・良観が雨ふらさぬ事・つぶさに平左衛門尉に・いゐきかせてありしに或はどつとわらひ或はいかりなんど・せし事どもはしげければ・しるさず、せんずるところは六月十八日より七月四日まで良観が雨のいのりして日蓮に支へられてふらしかね・あせをながし・なんだのみ下して雨ふらざりし上・逆風ひまなくてありし事・三度まで・つかひをつかわして一丈のほりを・こへぬもの十丈・二十丈のほりを・こうべきか、いづみしきぶいろごのみの身にして八斎戒にせいせるうたをよみて雨をふらし、能因法師が破戒の身として・うたをよみて天雨を下らせしに、いかに二百五十戒の人人・百千人あつまりて七日二七日せめさせ給うに雨の下らざる上に大風は吹き候ぞ、これをもつて存ぜさせ給へ各各の往生は叶うまじきぞとせめられて良観がなきし事・人人につきて讒せし事・一一に申せしかば、平左衛門尉等かたうどし・かなへずして・つまりふしし事どもはしげければかかず。
 さては十二日の夜・武蔵守殿のあづかりにて夜半に及び頸を切らんがために鎌倉をいでしに・わかみやこうぢにうちいでて四方に兵のうちつつみて・ありしかども、日蓮云く各各さわがせ給うなべちの事はなし、八幡大菩薩に最後に申すべき事ありとて馬よりさしをりて高声に申すやう、いかに八幡大菩薩はまことの神か和気清丸が


  • 自由語検索
※複数入力の場合、単語をスペースで区切ってください。
検索オプション