御書本文
事の義理の籠らせ給う御経を書きて進らせ候へば弥信を取らせ給うべし、勧発品に云く「当に起つて遠く迎えて当に仏を敬うが如くすべし」等云云、安楽行品に云く「諸天昼夜に常に法の為の故に而も之を衛護す乃至天の諸の童子以て給使を為さん」等云云、譬喩品に云く「其の中の衆生は悉く是れ吾が子なり」等云云、法華経の持者は教主釈尊の御子なれば争か梵天・帝釈・日月・衆星も昼夜・朝暮に守らせ給はざるべきや、厄の年災難を払はん秘法には法華経に過ぎずたのもしきかな・たのもしきかな。
さては鎌倉に候いし時は細細申し承わり候いしかども今は遠国に居住候に依りて面謁を期する事更になし、されば心中に含みたる事も使者玉章にあらざれば申すに及ばず歎かし歎かし、当年の大厄をば日蓮に任せ給へ、釈迦・多宝・十方・分身の諸仏の法華経の御約束の実不実は是れにて量るべきなり、又又申すべく候。
弘安元年戊寅四月廿三日 日 蓮花押
太田左衛門尉殿御返事
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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太田左衛門尉御返事 | 57 | 身延 |
日蓮大聖人御書
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太田左衛門尉御返事 1,017ページ
事の義理の籠らせ給う御経を書きて進らせ候へば弥信を取らせ給うべし、勧発品に云く「当に起つて遠く迎えて当に仏を敬うが如くすべし」等云云、安楽行品に云く「諸天昼夜に常に法の為の故に而も之を衛護す乃至天の諸の童子以て給使を為さん」等云云、譬喩品に云く「其の中の衆生は悉く是れ吾が子なり」等云云、法華経の持者は教主釈尊の御子なれば争か梵天・帝釈・日月・衆星も昼夜・朝暮に守らせ給はざるべきや、厄の年災難を払はん秘法には法華経に過ぎずたのもしきかな・たのもしきかな。
さては鎌倉に候いし時は細細申し承わり候いしかども今は遠国に居住候に依りて面謁を期する事更になし、されば心中に含みたる事も使者玉章にあらざれば申すに及ばず歎かし歎かし、当年の大厄をば日蓮に任せ給へ、釈迦・多宝・十方・分身の諸仏の法華経の御約束の実不実は是れにて量るべきなり、又又申すべく候。
弘安元年戊寅四月廿三日 日 蓮花押
太田左衛門尉殿御返事
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