御書本文
がごとく・身をたいて仏を供養し・後に七万二千歳が間ひぢをともしびとしてたきつくし・法華経を御供養候き。
されば今法華経を後五百歳の女人供養せば其の功徳を一分ものこさずゆづるべし、譬えば長者の一子に一切の財宝をゆづるがごとし、妙音品と申すは東方の浄華宿王智仏の国に妙音菩薩と申せし菩薩あり、昔の雲雷音王仏の御代に妙荘厳王の后浄徳夫人なり、昔法華経を供養して今妙音菩薩となれり、釈迦如来の娑婆世界にして法華経を説き給ふにまいりて約束申して・末代の女人の法華経を持ち給うをまもるべしと云云、観音品と申すは又普門品と名く、始は観世音菩薩を持ち奉る人の功徳を説きて候、此を観音品と名づく・後には観音の持ち給へる法華経を持つ人の功徳をとけり此を普門品と名く、陀羅尼品と申すは二聖・二天・十羅刹女の法華経の行者を守護すべき様を説きけり、二聖と申すは薬王と勇施となり・二天と申すは毘沙門と持国天となり・十羅刹女と申すは十人の大鬼神女・四天下の一切の鬼神の母なり・又十羅刹女の母あり・鬼子母神是なり、鬼のならひとして人を食す、人に三十六物あり所謂糞と尿と唾と肉と血と皮と骨と五蔵と六腑と髪と毛と気と命等なり、而るに下品の鬼神は糞等を食し・中品の鬼神は骨等を食す・上品の鬼神は精気を食す、此の十羅刹女は上品の鬼神として精気を食す疫病の大鬼神なり、鬼神に二あり・一には善鬼・二には悪鬼なり、善鬼は法華経の怨を食す・悪鬼は法華経の行者を食す、今日本国の去年今年の大疫病は何とか心うべき・此を答ふべき様は一には善鬼なり梵王・帝釈・日月・四天の許されありて法華経の怨を食す、二には悪鬼が第六天の魔王のすすめによりて法華経を修行する人を食す、善鬼が法華経の怨を食ふことは官兵の朝敵を罰するがごとし、悪鬼が法華経の行者を食ふは強盗夜討等が官兵を殺すがごとし、例せば日本国に仏法の渡りてありし時・仏法の敵たりし物部の大連守屋等も疫病をやみき・蘇我宿禰の馬子等もやみき、欽明・敏達・用明の三代の国王は心には仏法・釈迦如来を信じまいらせ給いてありしかども・外には国の礼にまかせて天照太神・熊野山等を仰ぎまいらせさせ給ひしかども・仏と法との信はうすく神の信はあ
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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日女御前御返事 | 57 | 身延 |
日蓮大聖人御書
検索結果詳細 御書本文
日女御前御返事 1,246ページ
がごとく・身をたいて仏を供養し・後に七万二千歳が間ひぢをともしびとしてたきつくし・法華経を御供養候き。
されば今法華経を後五百歳の女人供養せば其の功徳を一分ものこさずゆづるべし、譬えば長者の一子に一切の財宝をゆづるがごとし、妙音品と申すは東方の浄華宿王智仏の国に妙音菩薩と申せし菩薩あり、昔の雲雷音王仏の御代に妙荘厳王の后浄徳夫人なり、昔法華経を供養して今妙音菩薩となれり、釈迦如来の娑婆世界にして法華経を説き給ふにまいりて約束申して・末代の女人の法華経を持ち給うをまもるべしと云云、観音品と申すは又普門品と名く、始は観世音菩薩を持ち奉る人の功徳を説きて候、此を観音品と名づく・後には観音の持ち給へる法華経を持つ人の功徳をとけり此を普門品と名く、陀羅尼品と申すは二聖・二天・十羅刹女の法華経の行者を守護すべき様を説きけり、二聖と申すは薬王と勇施となり・二天と申すは毘沙門と持国天となり・十羅刹女と申すは十人の大鬼神女・四天下の一切の鬼神の母なり・又十羅刹女の母あり・鬼子母神是なり、鬼のならひとして人を食す、人に三十六物あり所謂糞と尿と唾と肉と血と皮と骨と五蔵と六腑と髪と毛と気と命等なり、而るに下品の鬼神は糞等を食し・中品の鬼神は骨等を食す・上品の鬼神は精気を食す、此の十羅刹女は上品の鬼神として精気を食す疫病の大鬼神なり、鬼神に二あり・一には善鬼・二には悪鬼なり、善鬼は法華経の怨を食す・悪鬼は法華経の行者を食す、今日本国の去年今年の大疫病は何とか心うべき・此を答ふべき様は一には善鬼なり梵王・帝釈・日月・四天の許されありて法華経の怨を食す、二には悪鬼が第六天の魔王のすすめによりて法華経を修行する人を食す、善鬼が法華経の怨を食ふことは官兵の朝敵を罰するがごとし、悪鬼が法華経の行者を食ふは強盗夜討等が官兵を殺すがごとし、例せば日本国に仏法の渡りてありし時・仏法の敵たりし物部の大連守屋等も疫病をやみき・蘇我宿禰の馬子等もやみき、欽明・敏達・用明の三代の国王は心には仏法・釈迦如来を信じまいらせ給いてありしかども・外には国の礼にまかせて天照太神・熊野山等を仰ぎまいらせさせ給ひしかども・仏と法との信はうすく神の信はあ
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