御書本文
に依つて信を起す信を行の本と為す」云云、外典に云く「漢王臣の説を信ぜしかば河上の波忽ちに冰り李広父の讎を思いしかば草中の石羽を飲む」と云えり、所詮・天台妙楽の釈分明に信を以て本とせり、彼の漢王も疑はずして大臣のことばを信ぜしかば立波こほり行くぞかし、石に矢のたつ是れ又父のかたきと思いし至信の故なり、何に況や仏法においてをや、法華経を受け持ちて南無妙法蓮華経と唱うる即五種の修行を具足するなり、此の事伝教大師入唐して道邃和尚に値い奉りて五種頓修の妙行と云う事を相伝し給ふなり、日蓮が弟子檀那の肝要是より外に求る事なかれ、神力品に云く、委くは又又申す可く候、穴賢穴賢。
建治三年八月二十三日 日 蓮 花押
日女御前御返事
日女御前御返事
日女御前御返事 弘安元年六月 五十七歳御作
御布施七貫文送り給び畢んぬ、属累品の御心は仏・虚空に立ち給いて四百万億那由佗の世界にむさしののすすきのごとく・富士山の木のごとく・ぞくぞくとひざをつめよせて・頭を地につけ・身をまげ・掌をあはせ・あせを流し、つゆしげくおはせし上行菩薩等・文殊等・大梵天王・帝釈・日月・四天王・竜王・十羅刹女等に法華経をゆづらんがために、三度まで頂をなでさせ給ふ、譬えば悲母の一子が頂のかみをなづるがごとし、爾の時に上行乃至・日月等忝き仰せを蒙りて法華経を末代に弘通せんと・ちかひ給いしなり、薬王品と申すは昔喜見菩薩と申せし菩薩・日月浄明徳仏に法華経を習わせ給いて・其の師の恩と申し法華経のたうとさと申しかんにたへかねて万の重宝を尽くさせ給いしかども・なを心ゆかずして身に油をぬりて千二百歳の間・当時の油にとうしみを入れてたく
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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日女御前御返事 | 56 | 身延 | |
日女御前御返事 | 57 | 身延 |
日蓮大聖人御書
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日女御前御返事 日女御前御返事 1,245ページ
に依つて信を起す信を行の本と為す」云云、外典に云く「漢王臣の説を信ぜしかば河上の波忽ちに冰り李広父の讎を思いしかば草中の石羽を飲む」と云えり、所詮・天台妙楽の釈分明に信を以て本とせり、彼の漢王も疑はずして大臣のことばを信ぜしかば立波こほり行くぞかし、石に矢のたつ是れ又父のかたきと思いし至信の故なり、何に況や仏法においてをや、法華経を受け持ちて南無妙法蓮華経と唱うる即五種の修行を具足するなり、此の事伝教大師入唐して道邃和尚に値い奉りて五種頓修の妙行と云う事を相伝し給ふなり、日蓮が弟子檀那の肝要是より外に求る事なかれ、神力品に云く、委くは又又申す可く候、穴賢穴賢。
建治三年八月二十三日 日 蓮 花押
日女御前御返事
日女御前御返事
日女御前御返事 弘安元年六月 五十七歳御作
御布施七貫文送り給び畢んぬ、属累品の御心は仏・虚空に立ち給いて四百万億那由佗の世界にむさしののすすきのごとく・富士山の木のごとく・ぞくぞくとひざをつめよせて・頭を地につけ・身をまげ・掌をあはせ・あせを流し、つゆしげくおはせし上行菩薩等・文殊等・大梵天王・帝釈・日月・四天王・竜王・十羅刹女等に法華経をゆづらんがために、三度まで頂をなでさせ給ふ、譬えば悲母の一子が頂のかみをなづるがごとし、爾の時に上行乃至・日月等忝き仰せを蒙りて法華経を末代に弘通せんと・ちかひ給いしなり、薬王品と申すは昔喜見菩薩と申せし菩薩・日月浄明徳仏に法華経を習わせ給いて・其の師の恩と申し法華経のたうとさと申しかんにたへかねて万の重宝を尽くさせ給いしかども・なを心ゆかずして身に油をぬりて千二百歳の間・当時の油にとうしみを入れてたく
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