御書本文
或はのり或はせめ或はながし或はころさば梵王・帝釈・無量の諸天・天神・地神等・りんごくの賢王の身に入りかはりてその国をほろぼすべしと記し給へり、今の世は似て候者かな。
抑各各はいかなる宿善にて日蓮をば訪はせ給へるぞ、能く能く過去を御尋ね有らば・なにと無くとも此度生死は離れさせ給うべし、すりはむどくは三箇年に十四字を暗にせざりしかども仏に成りぬ提婆は六万蔵を暗にして無間に堕ちぬ・是れ偏に末代の今の世を表するなり、敢て人の上と思し食すべからず事繁ければ止め置き候い畢んぬ、抑当時の怱怱に御志申す計り候はねば大事の事あらあらをどろかしまひらせ候、ささげ青大豆給い候いぬ。
六月二十二日 日 蓮 花押
西山殿御返事
蒙古使御書
蒙古使御書 建治元年 五十四歳御作
与西山高橋入道
鎌倉より事故なく御下りの由承り候いてうれしさ申す計りなし、又蒙古の人の頸を刎られ候事承り候日本国の敵にて候念仏真言禅律等の法師は切られずして科なき蒙古の使の頸を刎られ候ける事こそ不便に候へ子細を知ざる人は勘へあてて候をおごりて云うと思ふべし此の二十余年の間私には昼夜に弟子等に歎き申し公には度度申せし事是なり一切の大事の中に国の亡びるが第一の大事にて候なり最勝王経に云く「害の中の極めて重きは国位を失うに過ぎたること無し」等云云、文の心は一切の悪の中に国王と成りて政悪くして我が国を他国に破らるるが第一の悪にて候と説れて候又金光明経に云く「悪人を愛敬し善人を治罰するによるが故に乃至他方の怨賊来りて国人喪乱に遇う」等云云、文の心は国王と成りて悪人を愛し善人を科にあつれば必ず其の国他国に破らるると云う文なり、法華経第五に云く「世に恭敬せらるるを為ること六通の羅漢の如くならん」等云云、文の心は法華経
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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三三蔵祈雨事 | 54 | 西山入道 | 身延 |
蒙古使御書 | 54 | 西山高橋入道 | 身延 |
日蓮大聖人御書
検索結果詳細 御書本文
三三蔵祈雨事 蒙古使御書 1,472ページ
或はのり或はせめ或はながし或はころさば梵王・帝釈・無量の諸天・天神・地神等・りんごくの賢王の身に入りかはりてその国をほろぼすべしと記し給へり、今の世は似て候者かな。
抑各各はいかなる宿善にて日蓮をば訪はせ給へるぞ、能く能く過去を御尋ね有らば・なにと無くとも此度生死は離れさせ給うべし、すりはむどくは三箇年に十四字を暗にせざりしかども仏に成りぬ提婆は六万蔵を暗にして無間に堕ちぬ・是れ偏に末代の今の世を表するなり、敢て人の上と思し食すべからず事繁ければ止め置き候い畢んぬ、抑当時の怱怱に御志申す計り候はねば大事の事あらあらをどろかしまひらせ候、ささげ青大豆給い候いぬ。
六月二十二日 日 蓮 花押
西山殿御返事
蒙古使御書
蒙古使御書 建治元年 五十四歳御作
与西山高橋入道
鎌倉より事故なく御下りの由承り候いてうれしさ申す計りなし、又蒙古の人の頸を刎られ候事承り候日本国の敵にて候念仏真言禅律等の法師は切られずして科なき蒙古の使の頸を刎られ候ける事こそ不便に候へ子細を知ざる人は勘へあてて候をおごりて云うと思ふべし此の二十余年の間私には昼夜に弟子等に歎き申し公には度度申せし事是なり一切の大事の中に国の亡びるが第一の大事にて候なり最勝王経に云く「害の中の極めて重きは国位を失うに過ぎたること無し」等云云、文の心は一切の悪の中に国王と成りて政悪くして我が国を他国に破らるるが第一の悪にて候と説れて候又金光明経に云く「悪人を愛敬し善人を治罰するによるが故に乃至他方の怨賊来りて国人喪乱に遇う」等云云、文の心は国王と成りて悪人を愛し善人を科にあつれば必ず其の国他国に破らるると云う文なり、法華経第五に云く「世に恭敬せらるるを為ること六通の羅漢の如くならん」等云云、文の心は法華経
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