御書本文

神国王御書
1,519ページ

を払い・人は病なく長寿を持ち・後生には人天と三乗と仏となり給うべし。
 しかるに我が日本国は一閻浮提の内・月氏・漢土にもすぐれ八万の国にも超えたる国ぞかし、其の故は月氏の仏法は西域等に載せられて候但だ七十余国なり其の余は皆外道の国なり、漢土の寺は十万八千四十所なり、我が朝の山寺は十七万一千三十七所なり、此の国は月氏・漢土に対すれば日本国に伊豆の大島を対せるがごとし、寺をかずうれば漢土・月氏にも雲泥すぎたり、かれは又大乗の国・小乗の国・大乗も権大乗の国なり、此れは寺ごとに八宗・十宗をならい家家・宅宅に大乗を読誦す、彼の月氏・漢土等は仏法を用ゆる人は千人に一人なり、此の日本国は外道一人もなし、其の上神は又第一天照太神・第二八幡大菩薩・第三は山王等の三千余社、昼夜に我が国をまほり・朝夕に国家を見そなわし給う、其の上天照太神は内侍所と申す明鏡にかげをうかべ内裏にあがめられ給い・八幡大菩薩は宝殿をすてて主上の頂を栖とし給うと申す、仏の加護と申し神の守護と申しいかなれば彼の安徳と隠岐と阿波・佐渡等の王は相伝の所従等にせめられて・或は殺され或は島に放れ或は鬼となり或は大地獄には堕ち給いしぞ、日本国の叡山・七寺・東寺・園城等の十七万一千三十七所の山山寺寺に・いささかの御仏事を行うには皆天長地久玉体安穏とこそ・いのり給い候へ、其の上八幡大菩薩は殊に天王守護の大願あり、人王第四十八代に高野天皇の玉体に入り給いて云く、我が国家開闢より以来臣を以て君と為すこと未だ有らざる事なり、天之日嗣必ず皇緒を立つ等云云、又太神行教に付して云く我に百王守護の誓い有り等云云。
 されば神武天皇より已来百王にいたるまでは・いかなる事有りとも玉体はつつがあるべからず・王位を傾くる者も有るべからず、一生補処の菩薩は中夭なし・聖人は横死せずと申す、いかにとして彼れ彼の四王は王位ををいをとされ国をうばはるるのみならず・命を海にすて身を島島に入れ給いけるやらむ、天照太神は玉体に入りかわり給はざりけるか・八幡大菩薩の百王の誓は・いかにとなりぬるぞ、其の上安徳天皇の御宇には明雲の座主・御師とな

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タイトル 聖寿 対告衆 述作地
神国王御書 54   身延

日蓮大聖人御書

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神国王御書 1,519ページ

を払い・人は病なく長寿を持ち・後生には人天と三乗と仏となり給うべし。
 しかるに我が日本国は一閻浮提の内・月氏・漢土にもすぐれ八万の国にも超えたる国ぞかし、其の故は月氏の仏法は西域等に載せられて候但だ七十余国なり其の余は皆外道の国なり、漢土の寺は十万八千四十所なり、我が朝の山寺は十七万一千三十七所なり、此の国は月氏・漢土に対すれば日本国に伊豆の大島を対せるがごとし、寺をかずうれば漢土・月氏にも雲泥すぎたり、かれは又大乗の国・小乗の国・大乗も権大乗の国なり、此れは寺ごとに八宗・十宗をならい家家・宅宅に大乗を読誦す、彼の月氏・漢土等は仏法を用ゆる人は千人に一人なり、此の日本国は外道一人もなし、其の上神は又第一天照太神・第二八幡大菩薩・第三は山王等の三千余社、昼夜に我が国をまほり・朝夕に国家を見そなわし給う、其の上天照太神は内侍所と申す明鏡にかげをうかべ内裏にあがめられ給い・八幡大菩薩は宝殿をすてて主上の頂を栖とし給うと申す、仏の加護と申し神の守護と申しいかなれば彼の安徳と隠岐と阿波・佐渡等の王は相伝の所従等にせめられて・或は殺され或は島に放れ或は鬼となり或は大地獄には堕ち給いしぞ、日本国の叡山・七寺・東寺・園城等の十七万一千三十七所の山山寺寺に・いささかの御仏事を行うには皆天長地久玉体安穏とこそ・いのり給い候へ、其の上八幡大菩薩は殊に天王守護の大願あり、人王第四十八代に高野天皇の玉体に入り給いて云く、我が国家開闢より以来臣を以て君と為すこと未だ有らざる事なり、天之日嗣必ず皇緒を立つ等云云、又太神行教に付して云く我に百王守護の誓い有り等云云。
 されば神武天皇より已来百王にいたるまでは・いかなる事有りとも玉体はつつがあるべからず・王位を傾くる者も有るべからず、一生補処の菩薩は中夭なし・聖人は横死せずと申す、いかにとして彼れ彼の四王は王位ををいをとされ国をうばはるるのみならず・命を海にすて身を島島に入れ給いけるやらむ、天照太神は玉体に入りかわり給はざりけるか・八幡大菩薩の百王の誓は・いかにとなりぬるぞ、其の上安徳天皇の御宇には明雲の座主・御師とな


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