御書本文
せん」云云、天台大師は毛喜等を相語らい伝教大師は国道弘世等を恃怙む云云。
仁王経に云く「千里の内をして七難起らざらしむ」云云、法華経に云く「百由旬の内に諸の衰患無からしむ」云云、国主正法を弘通すれば必ず此の徳を備う臣民等此の法を守護せんに豈家内の大難を払わざらんや、又法華経の第八に云く「所願虚しからず亦現世に於て其の福報を得ん」又云く「当に今世に於て現の果報を得べし」云云、又云く「此の人は現世に白癩の病いを得ん」又云く「頭破れて七分と作らん」又第二巻に云く「経を読誦し書持すること有らん者を見て軽賤憎嫉して結恨を懐かん乃至其の人命終して阿鼻獄に入らん」云云、第五の巻に云く「若し人悪み罵らば口則ち閉塞せん」云云、伝教大師の云く「讃する者は福を安明に積み謗ずる者は罪を無間に開く」等云云、安明とは須弥山の名なり、無間とは阿鼻の別名なり、国主持者を誹謗せば位を失い臣民行者を毀呰すれば身を喪す一国を挙りて用いざれば定めて自反他逼出来せしむべきなり、又上品の行者は大の七難中品の行者は二十九難の内・下品の行者は無量の難の随一なり、又大の七難に於て七人有り第一は日月の難なり第一の内に又五の大難有り所謂日月度を失し時節反逆し或は赤日出で或は黒日出で二三四五の日出ず或は日蝕して光無く或は日輪一重二三四五重輪現ぜん、又経に云く「二の月並び出でん」と、今此の国土に有らざるは二の日・二の月等の大難なり余の難は大体之有り、今此の亀鏡を以て日本国を浮べ見るに必ず法華経の大行者有るか、既に之を謗る者に大罰有り之を信ずる者何ぞ大福無からん。
今両人微力を励まし予が願に力を副え仏の金言を試みよ経文の如く之を行ぜんに徴無くんば釈尊正直の経文・多宝証明の誠言・十方分身の諸仏の舌相・有言無実と為らんか、提婆の大妄語に過ぎ瞿伽利の大誑言に超えたらん日月地に落ち大地反覆し天を仰いで声を発し地に臥して胸を押う殷の湯王の玉体を薪に積み戒日大王の竜顔を火に入れしも今此の時に当るか、若し此の書を見聞して宿習有らば其の心を発得すべし、使者に此の書を持たしめ
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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曾谷入道殿許御書 | 54 | 曾谷入道・太田金吾 | 身延 |
日蓮大聖人御書
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曾谷入道殿許御書 1,039ページ
せん」云云、天台大師は毛喜等を相語らい伝教大師は国道弘世等を恃怙む云云。
仁王経に云く「千里の内をして七難起らざらしむ」云云、法華経に云く「百由旬の内に諸の衰患無からしむ」云云、国主正法を弘通すれば必ず此の徳を備う臣民等此の法を守護せんに豈家内の大難を払わざらんや、又法華経の第八に云く「所願虚しからず亦現世に於て其の福報を得ん」又云く「当に今世に於て現の果報を得べし」云云、又云く「此の人は現世に白癩の病いを得ん」又云く「頭破れて七分と作らん」又第二巻に云く「経を読誦し書持すること有らん者を見て軽賤憎嫉して結恨を懐かん乃至其の人命終して阿鼻獄に入らん」云云、第五の巻に云く「若し人悪み罵らば口則ち閉塞せん」云云、伝教大師の云く「讃する者は福を安明に積み謗ずる者は罪を無間に開く」等云云、安明とは須弥山の名なり、無間とは阿鼻の別名なり、国主持者を誹謗せば位を失い臣民行者を毀呰すれば身を喪す一国を挙りて用いざれば定めて自反他逼出来せしむべきなり、又上品の行者は大の七難中品の行者は二十九難の内・下品の行者は無量の難の随一なり、又大の七難に於て七人有り第一は日月の難なり第一の内に又五の大難有り所謂日月度を失し時節反逆し或は赤日出で或は黒日出で二三四五の日出ず或は日蝕して光無く或は日輪一重二三四五重輪現ぜん、又経に云く「二の月並び出でん」と、今此の国土に有らざるは二の日・二の月等の大難なり余の難は大体之有り、今此の亀鏡を以て日本国を浮べ見るに必ず法華経の大行者有るか、既に之を謗る者に大罰有り之を信ずる者何ぞ大福無からん。
今両人微力を励まし予が願に力を副え仏の金言を試みよ経文の如く之を行ぜんに徴無くんば釈尊正直の経文・多宝証明の誠言・十方分身の諸仏の舌相・有言無実と為らんか、提婆の大妄語に過ぎ瞿伽利の大誑言に超えたらん日月地に落ち大地反覆し天を仰いで声を発し地に臥して胸を押う殷の湯王の玉体を薪に積み戒日大王の竜顔を火に入れしも今此の時に当るか、若し此の書を見聞して宿習有らば其の心を発得すべし、使者に此の書を持たしめ
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