御書本文
かれは人の上とこそ・みしかども今は我等がみにかかれり、願くは我が弟子等・大願ををこせ、去年去去年のやくびやうに死にし人人の・かずにも入らず、又当時・蒙古のせめに・まぬかるべしともみへず、とにかくに死は一定なり、其の時のなげきは・たうじのごとし、をなじくは・かりにも法華経のゆへに命をすてよ、つゆを大海にあつらへ・ちりを大地にうづむとをもへ、法華経の第三に云く「願くは此の功徳を以て普く一切に及ぼし我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」云云、恐恐謹言。
十一月六日 日 蓮 花押
上野賢人殿御返事
此れはあつわらの事の・ありがたさに申す御返事なり。
上野殿御返事
上野殿御返事
白米一だをくり給び了んぬ。
一切の事は時による事に候か、春は花・秋は月と申す事も時なり、仏も世にいでさせ給いし事は法華経のためにて候いしかども・四十余年はとかせ給はず、其の故を経文にとかれて候には説時未至故等と云云、なつあつわたのこそで・冬かたびらをたびて候は・うれしき事なれども・ふゆのこそで・なつのかたびらには・すぎず・うへて候時のこがね・かつせる時のごれうは・うれしき事なれども・はんと水とにはすぎず、仏に土をまいらせて候人・仏となり・玉をまいらせて地獄へゆくと申すこと・これか。
日蓮は日本国に生れてわわくせず・ぬすみせず・かたがたのとがなし、末代の法師には・とがうすき身なれども・
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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上野殿御返事 | 58 | 身延 | |
上野殿御返事 | 58 | 身延 |
日蓮大聖人御書
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上野殿御返事 上野殿御返事 1,561ページ
かれは人の上とこそ・みしかども今は我等がみにかかれり、願くは我が弟子等・大願ををこせ、去年去去年のやくびやうに死にし人人の・かずにも入らず、又当時・蒙古のせめに・まぬかるべしともみへず、とにかくに死は一定なり、其の時のなげきは・たうじのごとし、をなじくは・かりにも法華経のゆへに命をすてよ、つゆを大海にあつらへ・ちりを大地にうづむとをもへ、法華経の第三に云く「願くは此の功徳を以て普く一切に及ぼし我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」云云、恐恐謹言。
十一月六日 日 蓮 花押
上野賢人殿御返事
此れはあつわらの事の・ありがたさに申す御返事なり。
上野殿御返事
上野殿御返事
白米一だをくり給び了んぬ。
一切の事は時による事に候か、春は花・秋は月と申す事も時なり、仏も世にいでさせ給いし事は法華経のためにて候いしかども・四十余年はとかせ給はず、其の故を経文にとかれて候には説時未至故等と云云、なつあつわたのこそで・冬かたびらをたびて候は・うれしき事なれども・ふゆのこそで・なつのかたびらには・すぎず・うへて候時のこがね・かつせる時のごれうは・うれしき事なれども・はんと水とにはすぎず、仏に土をまいらせて候人・仏となり・玉をまいらせて地獄へゆくと申すこと・これか。
日蓮は日本国に生れてわわくせず・ぬすみせず・かたがたのとがなし、末代の法師には・とがうすき身なれども・
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