御書本文
摩訶止観七面口决とは依名判義・附文元意・寂照一相・教行証・六九二識・絶諸思慮・出離生死の一面已上、一切諸法・従本已来・不生不滅・性相凝然・釈迦閉口・身子絶言云云、是は迹門天台・止観の内証なり、本門日蓮の止観は釈迦は口を開き文殊は言語す迹門不思議・不可説・本門不思議可説の証拠の釈是なり、亦三大部に於て一同十異・四同六異之有り、伝教仏立寺より之を口决す、一同とは名同なり、十異とは名同義異・所依異・観心異・傍正異・用教異・対機異・顕本理異・修行異・相承異・元旨異、四同とは名同・義同・所依同・所顕同なり、六異とは釈異・大綱網目異・本末異・観心異・教内外観異・自行化他異・是なり、今要を以て之を言わば迹本観心・同名異義なり始終・本末共に修行も覚道も時機も感応も皆勝劣なり。
此の下・二十四番勝劣なり、彼の本門は我が迹門・彼の勝は此の劣・彼の深義は予が浅義・彼の深理は此の浅理・彼が極位は此の浅位・彼の極果は此の初心・彼の観心は此の教相・彼は台星の国に出生す・此れは日天の国に出世す・彼は薬王・此れは上行・彼は解了の機を利す此れは愚悪の機を益す・彼の弘通は台星所居の高嶺なり・此の弘経は日王・能住の高峰なり・彼は上機に教え・此れは下機を訓ず・彼は一部を以て本尊と為し・此れは七字を本尊と為す・彼は相対開会を表と為し・此れは絶対開会を表と為す・彼は熟脱・此れは下種・彼は衆機の為に円頓者初縁実相と示し・此れは万機の為に南無妙法蓮華経と勧む・彼は悪口怨嫉・此れは遠島流罪・彼は一部を読誦すと雖も二字を読まざること之在り・此れは文文句句・悉く之を読む・彼は正直の妙法の名を替えて一心三観と名く・有の儘の大法に非ざれば帯権の法に似たり・此れは信謗彼此・決定成菩提・南無妙法蓮華経と唱えかく、彼は諸宗の謬義を粗書き顕すと雖も・未だ言説せず・此れは身命を惜まず他師の邪義を糺し三類の強敵を招く・彼は安楽普賢の説相に依り・此れは勧持不軽の行相を用ゆ・彼は一部に勝劣を立て・此れは一部を迹と伝う・彼は応仏のいきをひかう・此れは寿量品の文底を用ゆ・彼は応仏昇進の自受用報身の一念三千一心三観・此れは久遠元初の自受用報身無作本有の妙法を
タイトル | 聖寿 | 対告衆 | 述作地 |
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本因妙抄 | 61 | 身延 |
日蓮大聖人御書
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本因妙抄 875ページ
摩訶止観七面口决とは依名判義・附文元意・寂照一相・教行証・六九二識・絶諸思慮・出離生死の一面已上、一切諸法・従本已来・不生不滅・性相凝然・釈迦閉口・身子絶言云云、是は迹門天台・止観の内証なり、本門日蓮の止観は釈迦は口を開き文殊は言語す迹門不思議・不可説・本門不思議可説の証拠の釈是なり、亦三大部に於て一同十異・四同六異之有り、伝教仏立寺より之を口决す、一同とは名同なり、十異とは名同義異・所依異・観心異・傍正異・用教異・対機異・顕本理異・修行異・相承異・元旨異、四同とは名同・義同・所依同・所顕同なり、六異とは釈異・大綱網目異・本末異・観心異・教内外観異・自行化他異・是なり、今要を以て之を言わば迹本観心・同名異義なり始終・本末共に修行も覚道も時機も感応も皆勝劣なり。
此の下・二十四番勝劣なり、彼の本門は我が迹門・彼の勝は此の劣・彼の深義は予が浅義・彼の深理は此の浅理・彼が極位は此の浅位・彼の極果は此の初心・彼の観心は此の教相・彼は台星の国に出生す・此れは日天の国に出世す・彼は薬王・此れは上行・彼は解了の機を利す此れは愚悪の機を益す・彼の弘通は台星所居の高嶺なり・此の弘経は日王・能住の高峰なり・彼は上機に教え・此れは下機を訓ず・彼は一部を以て本尊と為し・此れは七字を本尊と為す・彼は相対開会を表と為し・此れは絶対開会を表と為す・彼は熟脱・此れは下種・彼は衆機の為に円頓者初縁実相と示し・此れは万機の為に南無妙法蓮華経と勧む・彼は悪口怨嫉・此れは遠島流罪・彼は一部を読誦すと雖も二字を読まざること之在り・此れは文文句句・悉く之を読む・彼は正直の妙法の名を替えて一心三観と名く・有の儘の大法に非ざれば帯権の法に似たり・此れは信謗彼此・決定成菩提・南無妙法蓮華経と唱えかく、彼は諸宗の謬義を粗書き顕すと雖も・未だ言説せず・此れは身命を惜まず他師の邪義を糺し三類の強敵を招く・彼は安楽普賢の説相に依り・此れは勧持不軽の行相を用ゆ・彼は一部に勝劣を立て・此れは一部を迹と伝う・彼は応仏のいきをひかう・此れは寿量品の文底を用ゆ・彼は応仏昇進の自受用報身の一念三千一心三観・此れは久遠元初の自受用報身無作本有の妙法を
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