御書本文

十法界明因果抄
431ページ

世に生れて人と為り啞にして言うこと能わず○先世に他の坐禅を破り坐禅の舎を破り諸の咒術を以て人を咒して瞋らし闘諍し婬欲せしむ今世に諸の結使厚重なること婆羅門の其の稲田を失い其の婦復死して即時に狂発し裸形にして走りしが如くならん、先世に仏・阿羅漢・辟支仏の食及び父母所親の食を奪えば仏世に値うと雖も猶故飢渇す罪の重きを以ての故なり、○先世に好んで鞭杖・拷掠・閉繫を行じ種種に悩すが故に今世の病を得るなり○先世に他の身を破り其の頭を截り其の手足を斬り種種の身分を破り或は仏像を壊り仏像の鼻及び諸の賢聖の形像を毀り或は父母の形像を破る是の罪を以ての故に形を受くる多く具足せず、復次に不善法の報・身を受くること醜陋なり」文、法華経に云く「若し人信ぜずして此の経を毀謗せば○若し人と為ることを得ては諸根闇鈍にして盲・聾・背傴ならん○口の気常に臭く鬼魅に著せられん貧窮下賤にして人に使われ多病瘠痩にして依怙する所無く○若は他の叛逆し抄劫し竊盗せん是くの如き等の罪横に其の殃に羅らん」文。
 又八の巻に云く「若し復是の経典を受持する者を見て其の過悪を出さん若は実にもあれ若は不実にもあれ此の人は現世に白癩の病を得ん若し之を軽笑すること有らん者は当に世世に牙歯疎欠・醜き脣・平める鼻・手脚繚戻し眼目角睞に身体臭穢にして悪瘡・膿血・水腹・短気諸の悪重病あるべし」文、問うて云く何なる業を修する者が六道に生じて其の中の王と成るや、答えて云く大乗の菩薩戒を持して之を破る者は色界の梵王・欲界の魔王・帝釈・四輪王・禽獣王・閻魔王等と成るなり、心地観経に云く「諸王の受くる所の諸の福楽は往昔曾つて三の浄戒を持し戒徳薫修して招き感ずる所人天の妙果・王の身を獲○中品に菩薩戒を受持すれば福徳自在の転輪王として心の所作に随つて尽く皆成じ無量の人天悉く遵奉す、下の上品に持すれば大鬼王として一切の非人咸く率伏す戒品を受持して欠犯すと雖も戒の勝るるに由るが故に王と為ることを得下の中品に持すれば禽獣の王として一切の飛走皆帰伏す清浄の戒に於て欠犯有るも戒の勝るるに由るが故に王と為ることを得、下の下品に持すれば琰魔王として地

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タイトル 聖寿 対告衆 述作地
十法界明因果抄 39   鎌倉

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十法界明因果抄 431ページ

世に生れて人と為り啞にして言うこと能わず○先世に他の坐禅を破り坐禅の舎を破り諸の咒術を以て人を咒して瞋らし闘諍し婬欲せしむ今世に諸の結使厚重なること婆羅門の其の稲田を失い其の婦復死して即時に狂発し裸形にして走りしが如くならん、先世に仏・阿羅漢・辟支仏の食及び父母所親の食を奪えば仏世に値うと雖も猶故飢渇す罪の重きを以ての故なり、○先世に好んで鞭杖・拷掠・閉繫を行じ種種に悩すが故に今世の病を得るなり○先世に他の身を破り其の頭を截り其の手足を斬り種種の身分を破り或は仏像を壊り仏像の鼻及び諸の賢聖の形像を毀り或は父母の形像を破る是の罪を以ての故に形を受くる多く具足せず、復次に不善法の報・身を受くること醜陋なり」文、法華経に云く「若し人信ぜずして此の経を毀謗せば○若し人と為ることを得ては諸根闇鈍にして盲・聾・背傴ならん○口の気常に臭く鬼魅に著せられん貧窮下賤にして人に使われ多病瘠痩にして依怙する所無く○若は他の叛逆し抄劫し竊盗せん是くの如き等の罪横に其の殃に羅らん」文。
 又八の巻に云く「若し復是の経典を受持する者を見て其の過悪を出さん若は実にもあれ若は不実にもあれ此の人は現世に白癩の病を得ん若し之を軽笑すること有らん者は当に世世に牙歯疎欠・醜き脣・平める鼻・手脚繚戻し眼目角睞に身体臭穢にして悪瘡・膿血・水腹・短気諸の悪重病あるべし」文、問うて云く何なる業を修する者が六道に生じて其の中の王と成るや、答えて云く大乗の菩薩戒を持して之を破る者は色界の梵王・欲界の魔王・帝釈・四輪王・禽獣王・閻魔王等と成るなり、心地観経に云く「諸王の受くる所の諸の福楽は往昔曾つて三の浄戒を持し戒徳薫修して招き感ずる所人天の妙果・王の身を獲○中品に菩薩戒を受持すれば福徳自在の転輪王として心の所作に随つて尽く皆成じ無量の人天悉く遵奉す、下の上品に持すれば大鬼王として一切の非人咸く率伏す戒品を受持して欠犯すと雖も戒の勝るるに由るが故に王と為ることを得下の中品に持すれば禽獣の王として一切の飛走皆帰伏す清浄の戒に於て欠犯有るも戒の勝るるに由るが故に王と為ることを得、下の下品に持すれば琰魔王として地


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